2023年8月8日に発売された「えらべる絵本のギフト」。受け取った人が好きな絵本セットを選べるので、好みや被りの心配なく安心して贈れる出産祝いに最適のギフトです。去る9月4日、同商品の発売記念として、絵本の読み聞かせイベントを弊社ホールで開催しました。この催しは、同商品で扱う絵本の選別などでご協力いただいた、絵本専門士・広辺和隆さんの提案で実現。「おはなし会」には弊社スタッフやその子どもたちを中心に、大勢の親子が集まりました。

広辺さん
講師紹介:広辺和隆(ひろべ・かずたか)氏プロフィール
絵本専門士・司書・JPIC読書アドバイザー。2児の父。埼玉県内の自治体に勤務するかたわら、「べっちゃん」の愛称で、おはなし会やワークショップなどの活動を行い、子どもと絵本のある暮らしの美しさを伝えている。
https://ehon-sp.com/

「おはなし会」がはじまる1時間ほど前、イベントの準備のために少し早く会場に到着された広辺さん。猛暑の中、たくさんの絵本が詰め込まれた重量のあるスーツケースをひいて来社されました。絵本は、数多くある広辺さんの自宅の棚からセレクトされた20冊です。

イベント開始時間が近づくにつれ、どんどんと親子が会場に集まり大にぎわい。0歳児から小学生までの子どもとその家族、総勢40人ほどが集まりました。ホールはにぎやかな声であふれていましたが、いざ広辺さんが絵本を読みはじめると、騒いでいた子どもたちまで広辺さんの広げる絵本をじっと見つめ、静かに聞き入る様子が印象的でした。

はじまりはじまり

「読んでほしい絵本がある人は手を上げて〜!」。ずらりと並んだ絵本の脇から、子どもたちに向かって話す広辺さん。そうすると、待っていましたとばかりにたくさんの子どもたちが力いっぱい手を伸ばします。子どもたちが読んでほしい本を、一冊ずつ読み聞かせること約1時間。子どもたちは真剣な表情でだまって聞いたり、笑ってみたりとさまざまな反応を見せてくれました。

どれにする?

1時間も読み聞かせをしていると、たいていは途中で飽きてしまう子どももいて、かけ回ったり泣いたりと、にぎやかになることの方が多いかもしれません。今回のイベントでは、不思議とそういったことはほとんどなく、大人も子どもも広辺さんの読み聞かせに集中していました。おはなし会が終わったあとも、「次はこれ読んで!」と広辺さんの周りに集まる子どもも。少し時間をオーバーして、大盛況のうちにおはなし会は終わりました。

ええええ、どうなるの?

「読み聞かせの最中に子どもがさわぐと、ご両親が恐縮したりすることが多いのですが、まったく心配いりません。絵本を見ていなくても、何かを読んでいる声が耳にさえ届いていればいいんです」と広辺さん。そのとき例え本自体に興味を示さなかったとしても、楽しかった経験が心に蓄積していくことで、何年後かに自分の言葉になって口から出てくるかもしれない。大人は子どもに対して、そういった寛大さも必要だと話します。

子どもにはきっと届いています

子どもにとって、「絵本」は神聖で何か特別なものとしてとらえている大人は多いかもしれません。「絵本はほかのメディアより優れていると。でもちまたにあふれる多くのメディアの一種であり、特別視しなくてもいいと僕は思うんです。絵本がほかのメディアと違う点をあげるとするなら、それは親が文字を読んであげないと子どもは分からない点です。絵本とは、嫌でも親が子どもと関わらなくてはいけないメディア。絵本を子どもに与えたら、親は必ず子どもを見ないといけません。ほったらかしにはできないんですね」。

子どもが読みたいときに、いつでも絵本を手に取れる環境があることも大切と話す広辺さん。「本の内容まで覚えていなくてもいい。幼いころに絵本に触れたことがきかっけで、本を読む行為って楽しいな、と感じてくれるとうれしい。僕はちょっと気持が落ち込んだときに、必ず読み返す本があります。ある作家の小説なんですけど、読むといつも心が少し楽になる。子どもたちも、これからの人生で心がつらくなったとき、そんな一冊と出合えるといいなといつも願っています」。

ーー広辺さん、ありがとうございました!